従来品の菱目打の【デメリットは2つ】ありました。
①刃の角度が鈍角である事。
開けた穴が菱型では無く、四角に近い大きい穴が開いてしまう。
②刃部分の仕上げが粗悪である事。
叩いた時に革から抜けにくく、左右に振って無理やり抜く為、革が伸びてしまう。

革手縫いの歴史は長く【菱型の穴にする理由】があります。
手縫い時の糸を引く力を対角線にかけられる。
その為、糸を引く力で革(素材)がちぎれにくくなります。
革手縫いは、ミシン縫いよりもはるかに力をかけられる為、使用時の耐久性はより向上します。
革手縫いの長い歴史の中で、最も適した形状が菱型となりました。

【ミシン縫い】 上糸に下糸を引っ掛けて縫っていきます。作品の使用時に糸が切れると、そこからほつれて縫い目が解けてしまいます。
【手縫い】上糸と下糸が交互に入れ替わって縫っていきます。糸が切れても、革の中で糸が交差しているのでほつれません。革手縫い独特の縫い目に仕上がります。

【誰でも美しい縫い目を作る事ができ、力を入れる事なく革からスッと抜ける作業効率が良い製品】をという事で開発したのがこの製品です。

特徴
【刃部分について】
刃付けと刃仕上げは、全て手作業で行っています。
１刃、１刃、刃付けをした後、丹念に磨いています。
刃の角度と研磨による効果から、革から抵抗無く菱目打が抜ける為、素材のダメージがありません。
抜群の切れ味と革からの抜けの良さを体感頂けます。
刃付けをして直ぐの最高の状態で、刃部分を樹脂で保護(コーティング)して出荷していますので、最高の切れ味の状態でご使用頂けます。

【刃の角度について】
刃の角度を可能な限り、急角度にしています。
これにより、開けた穴がシャープな菱形になります。
革に負担をかけない、手縫い独特の綺麗な縫い目になります。

【刃の本数のバリエーションについて】
1本目/ 小さめのアールコーナーや、穴開けの最後の調整に使用します。叩いて使う菱切りの代用品としてもご利用頂けます。
2本目/ 小さめのアールコーナーや、穴開けの最後の調整に使用します。
3本目/ 大きめのアールコーナーや、ミニチュア小物製作などの小さい作品に使用します。
4本目/ 直線に使用します。
6本目/ 長い直線に使用します。
多刃/ 長い直線に使用します。直線距離が長いほど、刃の本数が多い菱目打を使用した方が、穴の曲がり・ズレが少なくなります。

【焼入れについて】
刃先から打刻部分まで、均一に焼き入れ加工を施しています。
菱目打に最適な、金属硬度で焼入れしていますので、曲がりや変形がありません。
全体に、黒コーティング処理で錆び防止としています。

【持ち手部分について】
持ち手部分(60mm)に、アヤメ加工を施して滑り止めにしています。
指先が滑らないので、確実な作業が行えます。

【打刻について】
ピッチ(mm)と MADE IN JAPAN(OKA Factory製造品の証)を打刻しています。